あなたの隣。

パニック!*沙緒子side*

ぐつぐつぐつ・・・

トントントン

台所では煮物を煮る音と材料を切る音だけが聞こえる。

今日は、3人で久しぶりに食べれるから・・・

煮物とかいろいろ作り中。

「ただいま~」

お兄ちゃんがリビングに入ってくる。

「お帰り!お兄ちゃん!」

「おう」

お兄ちゃんは制服のままソファーに座る。

「着替えないの?」

私がきくと。

「飯食ってから、たまり場に行くから」

「特攻服は?」

「たまり場」

お兄ちゃんがたまり場においてくるなんて珍しい・・・

私は出来上がった料理を皿に盛り付けて、テーブルの上に置いた。

「お兄ちゃん・・・」

「ん?」

「允は?」

「さあな」

お兄ちゃんは鼻で笑った。

どこいったんだろ・・・

早くしないと冷めちゃうよ・・・
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