春も嵐も
水の入ったやかんでも持ってくりゃよかったな。

ある意味では、エコになるな。

つーか、黙ってるくらいなら何か言えよ。

あ、もしかしてこの人は人間じゃなくて宇宙人なのか?

そんなことを思っていたら、
「イケシャーシャーと言ってんじゃないわよ!」

藤見椎葉が怒鳴ったかと思ったら、頬に衝撃が走った。

…えっ?

怒りのオーラ全開の藤見椎葉は、炎天下の暑さに負けていない。

何か、かめはめ波が出てきそうな予感だ。

と言うか、
「今のは殴るところじゃねーだろ」

俺が言い返したら、ギロリと藤見椎葉ににらまれた。
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