春も嵐も
聞かれた弥生は、
「バカッ、違うに決まってるでしょ!」

そう答えると、ペシッと美波さんの肩をたたいた。

「ジョーダンに決まってるでしょー?」

たたかれた肩をさすりながら、美波さんが笑いながら言った。

「第一、弥生は和菓子屋のお弟子さん一筋でしょ」

「ちょっと、美波!」

和菓子屋のお弟子さんって、杉里さんのことだよな?

慌てふためいている弥生とは対照的に、俺は冷静沈着だ。

一筋ってことは…なるほど、つまりはそう言うことになるんだな。

予想が的中したことに顔がにやけそうになったが我慢することにした。
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