春も嵐も
本日の営業も無事に終わった。

「はあ…」

俺は物干し場でため息をついた。

あー、月がキレイだぜ。

と言うか、都会って星が見えないね。

田舎育ちの俺からして見れば寂しくて仕方がない…じゃなくて!

「何やってんの?」

窓から弥生が声をかけてきた。

「いや、何も」

俺が答えると、弥生も物干し場に足を踏み入れてきた。

「嵐ってさ、集団行動が苦手だったりする?」

俺の隣に腰を下ろすと、弥生が聞いてきた。

「別に、嫌いって訳じゃねーよ。

見合いとか合コンとか、そう言うのに興味ないだけ」

俺は弥生の質問に答えた。
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