強がりも全部受け止めて
『私は拓海さんが初恋で、2度目に話した時に好きになりました』




少し照れくさそうに話す亜希ちゃん。




『初めてのときなんて一方的に文句言われて印象もサイアクだったんですよ?

話した内容も義務的な内容でした。なのに一瞬で好きになっちゃったんです

それに、奈緒は彼氏と別れたばかりの時にお兄ちゃんに出会って、惹かれて結婚したんですよ』




亜希ちゃんの言葉がストンと心にに落ちて、胸いっぱいに響き渡る。






ああ、そうか。





立った一度しか会ったこともない人なのにとか、
恋人と別れたばかりなのにとか。






私は、理由をつけて、ごまかしてただけだったんだ。






私は、名前も知らない、あの人に自分でも気付かないうちに、強く惹かれていたのね。





好きだったんだから、こんなにも悩んでたんだと、納得して思わず苦笑する。




彼に惚れたことに気付かずに(無意識に気持ちをごまかしてたせいでもあるけれど)
うだうだ悩んでたのか、と思わず苦笑した。




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