強がりも全部受け止めて
まだ一緒にいたいってバレバレってこと?





表情で全て見透かされてしまうのが恥ずかしくて、クルリと背をむけて、更に両手で頬を抑えて隠した。





『ーー』





後ろで堪えるように押し殺した笑い声が聞こえてくる。





「もう、やだ。恥ずかしすぎる」





心の声が思わず口から出てしまった。





いけない、私ったら。つい口を出るなんて滅多にないのに。




『いや、ごめんね?


ーーでも嬉しいな』





ビクンと体が震えた。





それは相田さんの両手が、両肩に添えられたから。





「嬉、しいって、何が?」




何が嬉しいのかが考えたけれどわからず、諦めて聞くことにした。

肩に力が入った状態で、問いかけたせいで上手く喋れない。



それがまた恥ずかしさに拍車をかけ、頬が熱くなった。





まさか恥ずかしがる私を見て嬉しいなんて言ってる訳じゃない、わよね?




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