強がりも全部受け止めて
『僕は自分で思ってた以上に嫉妬深いようだ』




かすれた声で、見つめながら吐き出すように言う姿は、異様な色気を出している様に見えて、思わず体がジンとした。胸がドキドキと高鳴る。





『・・・いい大人が見境なく嫉妬してるなんて、情けないと思う。・・・由梨さんも引いてるよね』




嬉しくて言葉に詰まっただけなのに、相田さんに勘違いをさせてしまったと、慌てて首を何度も横に振って否定した。





「引いたりなんてしないわ。・・・嬉しい・・・」




だって嫉妬は愛情があるから起こる感情でしょう?




専務さんに妬いてしまうほど私を思ってくれてるんだもの、嬉しいという感情しか沸き起こってこない。






『・・・嫉妬深くてもイヤじゃない?』




「はい」




頷く私に相田さんは何か考えるように目を伏せてしまった。




「・・・相田さん?」




どうしたの?信じてもらえてない?




「私は、嫉妬深かろうが、相田さんがすきです。相田さんじゃなきゃイヤなの」





信じて欲しくてそう告げると、相田さんは瞠目したあと、『参った』と言って口に手をあててまたそっぽを向いてしまった。





『本当に今まで強がりで思ってたことを言えない性格だったのかと思うほど可愛い事を言ってくれるね』





少し赤い顔で言う相田さんの姿に、胸がまたドキッとする。今日一日でどれだけドキドキしたかしら。





ドキドキするたびに好きって感情が増えていく。





際限なんてないほどに。





相田さんで一杯になっていく。



























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