強がりも全部受け止めて
自分でも不思議なくらい素直に気持ちを言えるの。





それはきっと、私が素直になると、相田さんがこんなにも喜んでくれるからかもしれない。




とまでは、さすがに照れて言えなかったけど、きっと相田さんはそんな私の気持ちも分かってくれてそう。





『僕も思っていることを素直に由梨さんに伝えていきたい』




もう十分に伝えてもらっている気がするけれど。




「はい」




そう言ってもらえることが嬉しくて。




素直に頷いた。





『じゃあ、早速なんだけど、敬語はもう使わないで?他人行儀な感じがして寂しいから』




そう言えば、相田さんは今日ホテルでであったときは敬語だったのにいつの間にかそれが無くなっている。




「はい・・・じゃなくて、うん」




慣れない返事が少しくすぐったくて、照れくさい。だけど相田さんは満足そうに笑ってくれた。





料理が運ばれてきて、そういえば今日はお見合いだったねと、笑いあう。




どうせならお見合いの席っぽくお互い知りたいことを聞き合おうかと提案されて、好きな食べ物の話から趣味まで色々話した。




最後のデザートのシャーベットを食べ終えた頃、相田さんが思い出したように聞いてきた。











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