今宵星
男は、愛なんてなくても身体を重ねたがる生き物だ。
男は、自分が付いている嘘を
見破られないとでも思うのだろうか。
男は…、というよりも
すくなくともこのメールを送りつけてきた張本人
コウタはそうであったのだろう。
愛する相手に、自分に向けられる想いがないことを知りながら
知らぬフリをしながら抱かれる悲しさを
それでも手放せない幸せを
もう18歳。
だけれども、たかが18歳。
この仕打ちを、仕方のないことだって、受け入れるフリができるほど
あたしは何かを諦めることはできなかった。