今宵星
[今までありがとう。]
滲む視界の中で、一文字、一文字
途中で画面が見えなくなりながら、だけど涙を拭くこともせず
両手で携帯を握り締めながら、メールの文章を打っていった。
[うちもね、でもうちまだコウタのこと大好きやから
いきなり友達としては見れへんのやけど
コウタは恋愛感情抜きでも、ほんまに大切な人やから
友達として見れるように努力するね。いつんなるか分からへんけど、また一緒に、色々話そうね。]
朝の、5時頃のことだった。
たしかメールが来たときは、まだバイト中で。
家には0時には着いていたはず。
あたし…
5時間も動けずにいたんだ。