君の面影
どうしたんだ?
急に止まって………
俺は気になって萩華の視線の先を見た
視線の先には一人の見知らぬ男が立っていた
横には綺麗な女を連れて
「誰だあいつ」
「あ、萩華じゃないか!!」
その男はコチラの視線に気づいて萩華に声をかけた
「こんなとこでなにしてるんだ?」
「あ、えっと…」
「もしかして環さんですか?」
「あ、あぁそうだけど。もしかして野島慧ちゃん?」
「はい、覚えてくれているなんて嬉しいです!」
「なぁ、慧、環って?」
「あ〜、この人は萩華のお兄ちゃんの志島環(しじまたまき)さん。あ、環さん、こっちの無愛想で礼儀を知らない生意気なガキは速水裕一(はやみゆういち)あたしの腐れ縁野郎です!」
く、腐れ縁野郎だぁあぁあ!!??!
「て、てめぇえ!!!」
「た…お、お兄ちゃん、萩、今日は慧ちゃんの家に泊まるから…」
「なにいってるんだよ? 明日は学校なんだしダメに決まってるだろ?」
「…わかった…」
「僕は怜香さんを家に送ってから家に帰るから、先に食べてていいからな」
環さんは優しく微笑んだ後、怜香さんという人をつれて去って行った
「あ、じゃぁ萩はこれで帰るね…」
「萩華、また明日ね!!」
「うん…」
萩華が帰った後、俺は不思議な感覚に包まれた