君の面影
特別な日って、なんだ??
今日は別に誕生日でもなけりゃ、記念日でもねぇ……
一体なんの事だよ!!?
俺は愛の言ったことを考えたが、全ッ然思い付かなかった
「なぁ、愛〜。いい加減教えてくれよ〜」
「ダーメ!! この答えはいちが自分でわかってくれないと意味がないの!!」
「はぁ〜〜……んな事言われたって、わかんねぇもんはわかんねぇんだし…」
「………」
この時の愛の顔には悲しみの感情が浮かんでいた
なんでそんな顔してんだ??
「……あ、いち! 観覧車、乗りたいな!!」
「あ? 別にいいけどよ……」
それより俺は答えが気になった
あんな顔をするなんてよほどの事だろう
そう思ってはいても、答えには一向にありつけない
「ねぇ、いち。」
「んあ? なんだ??」
「……なんでもない…」
「??」
愛は悲しい顔をして黙り込んだ
観覧車は頂上を目指してゆっくり上って行った