君の面影

想い


俺は3年前の抗争の話をした
瑠歌は次第に顔が強張っていた
そりゃそうだろう
Rabbitは今やこの地区で一番カリスマ的存在だ
そのRabbitが一人の女に踊らされていたんだからな




「……ま、こんなところだな」
「そんなことが……」
「悠愛のことも……“2度目”なんだよ……」




そう……
3年前のあの時も、そして今も……




「その時の子は、どうなったの…?」
「……精神をやられてな、最期には頭をやられて…………」




ドクン…ドクン……




「まるで、壊れた人形の様だった…っ……」
「…そん、な…っ!……」




そう……
自分が誰かもわからなくなるくらい、精神的にも肉体的にも壊れた人形の様な哀れな姿……
俺はそのとき、あまりの無力さに我を忘れて怒れ狂った



< 43 / 47 >

この作品をシェア

pagetop