君を後ろに乗せた日


君が俺の服を掴む。
心臓が跳ね上がる。



こけたらどうしよう。
君を怪我させてしまったらどうしよう。

ただでさえ暗いのに。
ただでさえ細い道なのに。


君を怖がらせてしまったらどうしよう。



そう思うと、なかなかペダルが踏み出せない。

俺ってこんなにビビりだったんだ。
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