桜の見える丘(仮)

「ぁ…いや。」


「ごめん!やっぱ、理由聞かない。でも、目…どうにかしないとね。」


葵…。気遣ってくれたんだね。ごめんね。


確かに…理由を聞かれても言える気持ちじゃなかった。それに…気づいてくれたのかな。


「でも、美姫!せっかくの体育祭だよ!楽しまないと!」


ニッっと笑う葵。この笑顔…ほんとかわいい…。


「ちょっ!えぇ?」


「かわいすぎるよぉ…ばかぁ。」


葵に抱きつく。


「ほら、泣かないのー!よしよし。」


「うっー。グズッ。」


頭をよしよしされる。


「おぉい。GLさぁーん!」


「んなっ!ガールズラブじゃないわ!」


葵が誰かに怒ってる…。でも、背中を向けている私には見えない…。


そこには…。
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