桜の見える丘(仮)
「わかってるなら、合わせてよ!」
「そうか、そうかぁ。前沢は俺と一緒に歩きたいんだね~?」
「なっ…!なんでそうなんの!一緒に登校したいって言ったのはそっちじゃん!」
そうだよ!!そっちが言ったんじゃないか。
「そうだね~。でも…『前沢と』とは言ってないよね?」
「え…?言ったんじゃ…」
「まぁ…『彼女と』とは言ったね。」
いまいち言ってることが理解できない私。
なにを言ってるんだ…?
「つまり…前沢は俺の彼女として自覚があるってことだね。」
「っ!!」
かぁぁぁと顔が赤くなっていくのがわかる。
やけに彼女という言葉に反応してしまう…。
「じゃあ…自覚があるのにどうしてあんなことばっかりすんのかな?」
…。ん?
「あんなこと…?」
「もしかして…お前、わかってないの?ハァ…もういいわ。」