桜の見える丘(仮)
ヤバッ☆嫉妬!?
「あーおーいぃー!おはよぉお!」
葵に飛びつく。
「おわぁっ!あ、なんだ。美姫か…。びっくりしたぁ。おはよー。」
「そんなに驚かなくてもいいじゃぁーん。」
むぅ、と頬を膨らまし怒ったフリをする。
「おぉー、かわいいねぇ~。恋する乙女は可愛い…ってとこか!」
ニシシッと笑う葵。
「可愛くないし。葵…かわいすぎだし。」
適当にあしらわれた私はフリではなく、少し拗ねる。
葵はメガネをかけて本を読んでいる。
本を読むのをやめず、私の相手をしているのだ。
「んでー?なにぃ。喧嘩でもしたか。ん?」
「んなっ!!!」
なななんで…いつもみたいに元気に接してるのに…。
どうして分かったの!?でも…言わないほうがいいかな…?
「け…喧嘩なんてしてないよ!」
おぉ…我ながらすごい棒読み…。
「嘘下手くそだね。そんな嘘つかなくてもわかるって。」
椅子の背もたれに肘をかけ、サッとメガネをはずし少し笑って私を見る葵。