桜の見える丘(仮)
困った様子の神谷。
それより…私の存在ないよね…?
女子の大群に押され…塊の中からポンッと追い出される。
「な…なにこれ…。」
あまりの迫力になにもいえない…。
神谷…練習戻れないじゃん。
「ちょっとあんた達!!!!!見るのはいいって言ったけど、練習の邪魔すんなって言ったでしょ!!!」
神谷の周りにまとわりついていた女子達がビクッ!と動きを止めた。
みんな…ロボットみたいにカチカチになってるよ…。
振り向く時…ギィィィって音が聞こえてきそうな振り向き方だった。
私もつられて、ギィィィと音が鳴りそうな振り向き方をする。
そこには…すごい顔でこちらを睨む…稲本ちゃん。
あれ…?稲本ちゃん…こんな怖い顔してたっけ…?
「約束破ったから…これから一週間。ここに溜まったら、まじはたいていくからね?」
こんな怖い言葉言ってるのに…ものすごい満面の笑み。
…逆にその笑顔がこわいよぉ…。
「えー…どうして稲本さんにそんなこと決められなきゃいけないのー?」
一人の女が反発した。