桜の見える丘(仮)
こんなのじゃ…ダメなのに…。
これぐらい平気でいなきゃダメなのに…。
「――――っひめ!!危ないっ!!!!!!!」
ドガッ……
部活中…の今…こんな考え事するんじゃなかった…。
―――――――ドサッ…
「ん…ん~…?」
ゆっくり目を開けると…目の前には真っ白な天井。
あ…いったぁー…。
後頭部らへんを手でさする。
「あら…?前沢さん起きた?」
優しい可愛らしい保健の先生の声がする。
「あー…はい。」
「頭…どう?まだ痛む?」
頭…。あ…そっか。部活中、いろんなこと考えてて…ボーっとしてたらサッカー部のシュートミスしたボールが飛んできたんだっけ…。
それで、私の頭に当たった…んだ。
「少し腫れてるのよね…。まぁ、硬いボールだし。たんこぶ出来ちゃったのね!」
うふっと可愛らしく笑う。