桜の見える丘(仮)
葵の目にまた涙がたまる。
「ありがとう…。美姫が親友でよかった…!」
少し涙がおさまってきたところで、深呼吸をして葵は自分の過去を話し始めた。
―――――――――――――――・・・
中2の終わりごろ…。
私は初めて恋をしたんだ。
初恋は叶わないとか言うけど…そんなのに負けてられるか!
絶対叶えてみせるんだから!!
私は…誰よりもこの恋を大事にしてた。
初恋だったし…涙流すこともあったけど…。
本当に好きだったんだ。
先輩のことを―――――・・・
委員会で一緒だった先輩を私は好きになった。
かっこいいし、みんなに優しくて…私が困ってる時笑顔で助けてくれた。
その笑顔に…いつしか引かれていってたんだ…。
学校は先輩を見るために来た。
土日も学校あったらいいのに!なんて思ったぐらい…。