桜の見える丘(仮)

委員会は一時期しかなかった…。


でも、その時間が私の一番の幸せの時間だった。


中2なんてまだガキだよ。そう言って笑った先輩。


先輩からしたら私は子供かもしれない。


でも…先輩を想う気持ちはほんとに誰にも負けない。


その自信がある。


部活のバスケではエースだし…人気が高い。


先輩のことを好きな女はいっぱいいたらしい。


もたもたしてたら…他の女に取られちゃう…!


一時期だけ活動する部活はもう終わりに近づいていた。


「あ…あの!せっ先輩!!携帯番号…教えてくれませんか!!?」


勇気を出して言ったのはいいけど…緊張で声裏返っちゃったよ…。


最悪…。


「携番…?」


いきなり言い出したから驚いてキョトンとしている。


そりゃ…いきなりこんなこと言ったら驚くよね…。


しかも、ガキだって言ってた後輩からこんなの言われても…ダメだよね。
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