桜の見える丘(仮)
ああぁぁぁ…私としたことが…。
なんてことを忘れていたんだ!!!
葵…申し訳ない。
なにが『惚れさせろ!!』だよぉ…。
もう、惚れてんじゃねぇか!!くそっ!!
「葵~、もう柏木君は葵のこと好きなんだよぉ~!!」
なんて…言いたいけど言えない!!
ここでこれ言っちゃうと私すっごいKYじゃん!!
あぅー…。
なんか…ニヤニヤしちゃうんだけど…。
何にも知らない葵は積極的に柏木君と話してるし…。
なに!?もう葵かわいすぎるんだけど!!
「おい。もう自分の世界にはいんのやめろ。ほってくぞ。」
少し機嫌の悪そうな言い方で私に言う神谷。
「へ?」
キョロキョロと周りを見渡すともうみんなは切符売り場で切符を買っていた。
わ…私だけ放置…。
自分の世界に入りすぎちゃった…。
ってか…神谷。さっきのことで怒ってんの??
あんなの…彼女の顔を変顔とか言う神谷が悪いじゃん!!
女の子に言う言葉じゃないっつーの!!!
もう、勝手に怒ってろ!!!私は知らないからね!!