桜の見える丘(仮)
目の色を変えて私をキッとにらむ葵。
…………怖い…。
「ご…ごめんなさい…。ただ、気になって仕方ないの…。お願い!!!一緒に調べてくれない!?」
パンッと顔の前で手を合わせて葵に頼む。
「…もぉ、仕方ないな…。素直に初めっから頼めばよかったのに。まぁ、全く気になってないわけじゃないし…調べようじゃないか!!」
フフンと胸を張って笑みを浮かべる。
「ありがとぉーーー!!もう…葵大好きっ!」
葵に抱きつく。
「もー!離せぇぇえ!!」
べりっと私を自分の体からはがした葵は、フゥとため息をついてから本気モードになった。
「さて…まずはわかってることをまとめよう!!」
かばんの中を探ると、少ししわと折れ目がついた小さめのノートを取り出した。
「ジャジャーン!!!このノートに書いていこっ!!」
「おぉ…葵すごいっ!!でも…少し汚いくない…?」
「それを言っちゃ―おしまいだよ。ないよりましでしょ。文句言うなら手伝わないよ?」
少し不機嫌そうな顔をして…私をジロリと見る。
「…ご…ごめんなさい。」