桜の見える丘(仮)
「……もしかして…、葵"決まり"の内容知ってんじゃないの!?もう、葵の言った通りだよ、絶対!!!」
「"決まり"の内容知ってるわけないでしょ。んでも…多分私の言ってること近いと思うよ?それに、もうこれだけ"決まり"のことについてわかってるんだしすぐわかるんじゃないかな?"決まり"の内容。」
「……葵ぃ~!!もう…かっこよすぎるよっ!!柏木君といるときはあんなに乙女なのに…いてっ!!」
葵に頭をゴツンと殴られた。
「乙女で何が悪い。美姫が素直じゃないだけでしょー。」
「ぅ…痛い…。でも、もう素直になるって決めたんだもん。そのあとに…これだからね。素直になる場所がない。」
「……まぁ、そうか。頭、ごめんね?今以上にバカになってない…?」
心配そうに殴った頭をさする葵だけど…バカにしてるよね。
「……バカになってるわけないでしょ!!!葵のバカ!!!」
ポカポカッと葵を軽くたたく。
「あはははは!!ごめんってー!ってか、もうこんな時間だ!!!早く帰んなきゃ…。」
うす暗くなった空。
部活をしている生徒もちらほら帰りだしている。