桜の見える丘(仮)
「じゃぁ…また明日ね!!」
かばんを持って教室を出て行った葵。
「またねー…。」
教室で一人になった…。
結構怖いよね…1人で教室って…。
私も早く帰ろう。
教室を出て、下駄箱で靴をはきかえようと思った時…私の靴箱からひらっと一枚の紙が落ちた。
「………?」
拾ってみると、急いで書いたのか少し汚い字で…
『6時30分…門で待ってろ。 神谷 』
6時30分…?
携帯を開いて時間を見ると、6時45分…。
「こ…これはやばいっ!!!!」
急いで門へ走る。
薄暗い中…門にもたれかかっている神谷の後ろ姿を見た。
……行くのが怖い…。
「あ…あのぉ…。」
おそる、おそる話しかけると…やっぱ怒ってた。
「てめぇ…なんですぐこねぇんだよっ!!!」