桜の見える丘(仮)


「じゃぁ…また明日ね!!」


かばんを持って教室を出て行った葵。


「またねー…。」


教室で一人になった…。


結構怖いよね…1人で教室って…。


私も早く帰ろう。


教室を出て、下駄箱で靴をはきかえようと思った時…私の靴箱からひらっと一枚の紙が落ちた。


「………?」


拾ってみると、急いで書いたのか少し汚い字で…




『6時30分…門で待ってろ。      神谷  』




6時30分…?


携帯を開いて時間を見ると、6時45分…。


「こ…これはやばいっ!!!!」


急いで門へ走る。



薄暗い中…門にもたれかかっている神谷の後ろ姿を見た。


……行くのが怖い…。


「あ…あのぉ…。」


おそる、おそる話しかけると…やっぱ怒ってた。


「てめぇ…なんですぐこねぇんだよっ!!!」

< 265 / 301 >

この作品をシェア

pagetop