桜の見える丘(仮)
私からした時も…『…おはよ。』みたいな…。
初めは何かしたかな…って自分に悪いとこがなかったか考えていたけど…見当たらない。
稲本さんの態度も態度だし…私と関わりたくないのかな…と、接することを減らした。
それからというもの…目立つのが神谷と稲本さんが一緒にいるところだ。
やっぱマネージャーだから…とか考えてたけど、それ以上に接することが多い。
最近では、稲本さんが神谷と腕を組んでいるとこを見たぐらいだ。
……って、また嫉妬しまくってるじゃん…。
こんなんじゃだめってわかってるのになぁ…。
大丈夫、別に別れたわけじゃないし。(形的には別れてるけど…)
そこら辺は神谷だってわかってるはず!!
「おぉ~い!!!美姫ちゃんおる~?」
休み時間、ボォーっと窓の外を見ていた私に聞きなれない声が耳に届いた。
「ちょ、美姫ちゃん呼んでくれへん?」
教室のドアからひょっこり顔をだし、ドア付近にいた人に私を呼ぶように頼んでるみたいだけど…。
声でかいから、普通に聞こえてるんですけど…。
「前沢ー、呼ばれてっぞー。」
声を掛けられていたクラスメイトが私に呼び掛ける。
「はぁい。」と適当に返事をして席を立とうとした時。