桜の見える丘(仮)
「くっそぉ…、なんでノートちゃんととってんのよぉおお!!!」
神谷は席から離れ、教室を出て行った。
優しいんだか…意地悪なんだか…わかんないっつーの。
でも…私はつい手紙のやり取りの余韻に浸って、にやけが止まらなかった。
そんな幸せ絶頂の私は気付いていなかった。
あんなにきつい視線に…。
敵意むき出しのあの目に…。
授業中もきっと見ていたんだろうな。
眉間にしわを寄せて…私たちのやり取りを睨んでいたんだろう。
なんで……?