桜の見える丘(仮)
「はい、かばん。気をつけて行ってくるのよ?」
「はいはい。じゃぁ、いってきまぁ―す!」
ガチャ!!
勢いよくドアを開け走って飛び出した。
「高校しょっぱなから、こけて傷だらけにならないでよぉ―!」
お母さんが心配しているのか、
からかってきてるのか走っていることを
注意してきた。
「だいじょーぶー!!こけたりしないからーっ!」
走っていると、風が通り抜ける。
春なのに、少し暑い日を快適に過ごさせてくれる
風を感じながら、気分よく走っていた。