桜の見える丘(仮)
教室では皆がざわざわしていた。
…うっせぇな。
――――ガラッ
勢いよくドアが開けられた。
「おぉー、席につけー。」
入ってきたのは歳いってそうなのに元気なおっさん。
結構、肉体系…。
先生みたいな奴は出席を取り出した。
「ん?前沢。いないのかー?矢田もいないみたいだな…。」
―――――ガラッ!!!!!
ハァハァと息を切らしながら入ってきたのは…。
朝、桜の下にいた…あの子…。
「お前らー、遅刻とはなんだ。いいから早く席につけ。」
入学式間に合ったねぇーと笑いながら横を通り過ぎていったあの子…。