桜の見える丘(仮)
「……っ!」
ワックスですこし遊ばせている髪の毛、背中は男らしく程よい筋肉が少しわかる。
そう…こいつは、神谷俊。
背中をジッと見てると、前の席の奴はその視線に気づいたかのように振り向いた。
「後ろ、お前か。よろしくな。」
体を横に向け、顔をこちらに向けて軽く挨拶してきた。
「あぁ…うん。こちらこそ。」
頭を少し下げながら上目使いで神谷君を見て言った。
どんな顔してるのか気になって上目使いで見てしまった…。
何してんのか…私。
「おーし。席替え終了だな!今からチームを作る。俺が変えるまでそのチームで、俺の手伝いとか配りもんとかいろいろやってもらう。じゃぁ、二人ずつで前後の奴らだ。わかったか?」
前…後…?
あの人とあの人…その人とその人…。
前の人から順番にチームを作っていくと、出来たチームは…