桜の見える丘(仮)
パッ、っと神谷の動きが止まった。
やっぱり、出てきてたんだな!私の名前。
これで、関係ないとは…言わせない!!
「出てきたけど、関係ない。まぁ、聞かないほうがいいと思うけど?」
目をこちらに向けて言う。
「そ…そうなの?」
「おう。男同士の話だし。どんな話してるか…年頃の男同士が…」
「あぁぁぁ!いいよ!わかったわかった!聞かないーー!!」
「っふ。だから言ってんのに~。ってか、手動かせ。」
「ちゃんと、やってるっつーの!!!」
私の声を無視して、色塗りをしていく。
ってか、早くしないと本当に暗くなっちゃう…。
ぺたぺたと色を塗っていくが…なぜだろう…私が塗ったところがものすごく汚い。
のに比べて、なんだ…?なんで、ここまできれいなのだろうか。
下絵の線をきれいになぞり、美しく色を塗っていく。