桜の見える丘(仮)
ほんとに、こいつのこと好きなのかよ!!
って、自分で思う。
「おい。保健室行くか?」
さっきまで馬鹿にしてたやつは消えて、少し、ほんの少し心配してるやつ。
「あ、いいよ。我慢する。」
なんで、連れてって言えないんだよー!!
我慢できる痛さじゃ…ないのに。
「なに意地張ってんだよ!どうせ、我慢できねぇくらい痛いんじゃねぇの?」
うっ…なぜ、わかる!!
「いや、大丈夫。ほら!ダンス練習始まるって!練習しなきゃ!!」
結局、素直になれず保健室には連れて行ってもらわず。
「あぁ…そうだな。」
練習するために集まってるところに向かう神谷。
私の足が…勝手に動き出す。
その背中を追っかけて。痛い腰を我慢して。
私よりずいぶん背の高い神谷の肩に手をおいて精いっぱい背を伸ばし。
あいつの耳元で言った。