桜の見える丘(仮)

「は?」


「だから!ありがとうって言ってきたの!!」


むきになって、大きめの声で言う。


「ありがとう!?そんなんで顔真っ赤にしてきたの?あははははは!美姫らしー!」


…そんなに笑わなくても。


「いー、っだ!もう、葵なんか知らない!!」


プイ、と顔をそむける。


「もぉ。怒らない―!ごめんね?こんなに笑っちゃって…。でも、美姫が可愛いからだよ?」


おこってる私の頭をなでて、怒りをおさめさせる葵。


「私、可愛くないし。」


「まだおこってんのぉ~?もう、怒らないの!」


メ!と叱る。って…私は、小さい子か!!!


「なんでそんな子供扱いなの!!!」


「あはは!冗談だって!遊び、遊び!」



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