高校生カップルズ
久しぶりにモモと会って、ちゃんと話して、本当に楽しい一日だった。
幸せな時間の中で、でも、あたしはいつも恐れていた。
1時間、2時間と時が経てば経つ程。
どういう訳か、あたしは今日一日のデートの終わりに、自分が“バイバイ”と言ってモモに手を振る瞬間ばかり想像してしまう。
それは、このまま時間が止まってしまえばいいとさえ願う程に。
“バイバイ”、そう言ったって次の瞬間には、もうモモに会いたくなる。
あたしは、こんなに煩わしい女だっただろうか?
少なくとも、モモに会う前の……モモを好きになる以前のあたしは違った気がする。
どちらかといえば、さっぱりしている方だったし、何より自分にも他人にも興味のないところがあった。
それでも、
モモに恋をしてからの自分の方が、あたしはずっと好きだ。