孤独の天使―Silver Angel―
mission.1
[mission.1]
『…ずっと好きだったんです!付き合って下さい!!』
『あーー悪いなぁ。あたし、男つくんない主義なんや。諦めた方がええで。』
校舎裏に呼び出されて、告白されて、断って、また告白されて……。何度これを繰り返しただろうか。
どんなに容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能で優しい紳士に告白されても、あたしはそれを一度だって受けたことはない。
何故かって?
それはあたしの見た目だけにこだわって、中身を見てはいないから。
こんな体要らんわ、と何度思ったことか。
告白してきたムサ男を放って、校舎に入る。
『サラ!』
スタイル抜群の金髪美女が走ってきた。
『リアン!先に帰ってええ言うたやん。』
『サラが心配だったの!待っててあげたんだから感謝しなさい!』
いや、やから先帰れって言うたやん。
『はぁ……。』
『なーに溜め息ついてんの?早く帰るよ。』
あたしはリアンに引っ張られて寮への道を歩いた。
うちの高校は全寮制なのだ。
なにせ理由が、聞いたことも無い小さな国に姉妹校があるらしく、そこが全寮制だからうちも全寮制なんだと。