孤独の天使―Silver Angel―
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[mission.2]
『あ〜規模違うな。』
『まぁ、本国だしね。』
『ん?なんや、本国っちゅーのは?』
『あ!いや、こっちの話!』
こんにゃろ、なーんか隠しとるな。…ま、ええか。
親友はいつか話してくれる、と信じよう。
はい、飛行機を乗ること十数時間。
留学先に到着!!
校舎を見てみると、まるでどっかのお金持ちさんの豪邸。寮も高級マンションのようなつくり。ウチ(日本)とは大違いやなぁ〜。
庭もしっかりあって、バラがたくさん咲いている。貴族の気分やわ〜〜。
おし!!頑張ってくで〜〜!!!
一ヶ月後。
廊下をプリントの山が歩いていた。
『まったく、留学生やからって調子こいて人つこうてお前は貴族かっちゅうの。だいたいこの量をひとりで運べっちゅー精神がわからへんわな。性格は男勝りかもしれへんけど体は一応女なんやで!?こーのアホンダラいーつかどついてやる。覚えてろよコンニャロー。だいたいあのデブは………。』
周りの人が日本語がわからないことをいいことに、あたしはあのチビデブハゲの眼鏡オタク変態教授の悪口を言っていた。
横から伸びてきた手に気付かずに。