孤独の天使―Silver Angel―
見つかってしまった……。
「あ、はは……。そうですか?」
アレイシスは後ろに目があるんじゃないかと思う程気配に鋭く、毎回のように見付かり、そして毎回のように嬉々として話しかけてくる。
あぁ…。あたしスパイの才能ないわ。
あかん。
このミッションは失敗や。
てか、なんや!?この体勢は!
なにより原因はこの体勢。アレイシスはあたしの頭の両脇に手をついていて、あたしの後ろは壁。
端から見たら迫ってるように見えんで!
近い近い近いんじゃっちゅーねん!!
「……いい?」
「は、はい?」
「よかった!断られるかと思ったよ!じゃあ、今日の8時にカフェテリアで。よろしく」
え!?なになに!?!?
『……くっ、ふははは!!』
『うわっ!なんやいきなり!驚かさんといてな!!』
不気味な笑い声の正体はリアンだった。
『だってあんた……くはははっ!!』
うーー。なーんやこいつ。人のことバカにしよって。、とそこであたしはおかしなことに気が付いた。
『…ちゅか、いつから居ったん!?!?』
そんなあたしにリアンは笑って答えた。
『ずっと居たわよ。』