地味子な私と、人気者の彼

 

「ハァ……ハァ……全力疾走しちゃった」


 急いで着席したそのすぐ後、本鈴が鳴り響いた。


 私の席は一番後ろだったから、まだ数人しか三つ編みに気が付いてないと思うけど、思い切り走ったせいか吹っ切れた。


 過去は過去、今は今。


 こんな風に前向きに思えるようになったのって全部汰一君のお陰かも……。

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