地味子な私と、人気者の彼


「最近もそうだったけど、今日とか特に物凄い元気ないじゃん」


「ご、ごめん。なんでもないの」


「あのさ――なんつーか、ホラ――俺、嘘つかれるの嫌いなんだ」


 困ったような顔で言う彼を見て、私は嘘を突き通すのが辛くなった。


 それほど心配させてしまった私が悪いし、嘘を隠し切れない自分に腹が立つ。

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