地味子な私と、人気者の彼

 汰一君の制止を振り切り、急いで女子トイレに逃げ込む。


 昼休みだし人でごった返していたから、なんとか撒けたと思う。



「ハァ……やっちゃった……」


 唇が小刻みに震えた後、一筋の涙が頬を伝った。



 もう、私は汰一君と仲良くなれない。

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