地味子な私と、人気者の彼

「本人には話してはならない……って……約束だったのに」


 あのおまじないの本には、最近になって注意事項が追加されていた。


 本人に夢の事を決して話してはならない――と。


 あれだけ効力が強いおまじないの事だから、約束を破ったらきっととんでもない事が待っている。


 私は恐怖に怯えながらもゆっくりと深呼吸を繰り返した。

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