地味子な私と、人気者の彼


「汰一君……?」


 反対側の道路から、こっち側に渡ってくる人は紛れもなく、汰一君だった。


 学校の外で会うのは初めてだったから、思わず硬直してしまった。

 
 他には誰も居ない、ここは教室でも廊下でもなんでもない……ただの道。


 二人だけの道。

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