地味子な私と、人気者の彼


「ていうかまだ春なのに暑いなぁ」


 ジリジリと音がするくらいの日差しを浴びながら私は家へ――というより家の冷蔵庫に入ってるプリン目掛けて急ぐ。


 自転車で通学すれば早いんだけど、周りの景色や季節をしっかり味わいながら歩くのが好き。


 それに私の家は学校から遠くないし、学校から近い汰一君の家と私の家が近いって事を知ったら、なおさら自転車通学なんて出来ないよ。

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