地味子な私と、人気者の彼

「りか、ちょっといい?」


「あ……うん、平気」


「んじゃちょっとりか借りるね」


 ユキちゃんの返事も聞かず、汰一君は私の腕を取って立たせる。


 今日のノルマ達成――じゃなくてかなり注目浴びてるんですけど!!


 そんな視線を感じていないのか、気にしてないのか汰一君は尚も私の腕を取ったまま教室から出て行く。

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