地味子な私と、人気者の彼

「んじゃ俺、残り少ない時間サッカー楽しんでくるわ!」


「うん……ありがとね」


「いやいや! お互い誤解が解けたみたいだしいいじゃん?」


 昇降口の前で手を振り、私は教室へと向かう。


 足取りはとても重たかった。


 このまま家に帰ってしまいたいと本気で思えてくる。

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