青春跳び蹴り

「不快指数100%ってな。」

思わずボソッと呟いたら、
後ろから来ていたらしい
友人がブホッと吹き出した。

「ちょ、でかい独り言ー。」

馬鹿にしたように言われて
少しムッとした私。

でも、私は大人。
怒っちゃだめ、
大人なんだから。

「あらま、谷井さん。
ごきげんよう。」

うふふ、と言いながら
そう返してやると、
谷井は一層おかしそうに
顔を歪ませて吹き出した。

「きもっ。」

「せめて気持ち悪いに
してほしいんだけど。」
< 6 / 10 >

この作品をシェア

pagetop