愛乗りシンドバッド
「私の本当の名は
アッラシード・
ビッラー・アブー・
ジャアファル・ハールーン。
民を救うカリフであり、
そして1人の女でもあり――」

そう言いながら
俺の頬に軽くキスをする。

「魔人でもあるんだ」

「……ま?」

ハルは俺を置き去りにして
バイクのタンデムシートに
またがった。

「ほら、運転はハヤト。
アッバーサは
私が隠してやるから
真ん中に乗れ。
これからは心配しないでも
ハヤトに協力して
もらうんだから」
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