愛乗りシンドバッド
そして頭や肩、背中から腰、
何かを突き破るような
すさまじい衝撃の後、
俺は地面に
仰向けで転がっていた。

俺の上に倒れていた女も
ただではすむまいと思ったが、
そいつは「ふうっ」と
軽く息を吐くと
俺の顔の横に
平然と腕を伸ばし
上体を支えて起こす。

四つん這いの状態で
そいつは言った。

「信じられない事かも
しれないけど
私は過去からやってきた。」

……はいはい。

「そこでは私は王様で
この世を統べる術を
会得している。
あらゆる事象を知る
星の航海術だ。」

……。
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