愛乗りシンドバッド
病院の入り口がガヤガヤと
うるさくなってきた。
看護婦さんが現場を
見てたから当然だろう。

……そーいえば今の落下で
思い出した事があった。
あの橋から落ちた時の
夢が夢じゃなかったら…、
こいつの名前はたしか…、
そう……ハルだ。

「ハル。
あんた言ってただろ…。
俺に足りないものって
……なに?」

その場から
走り去ろうとしていた
彼女に聞いてみる。

なぜか不思議な気持ちだった。

「手助けはいらないんだろ」

……さいですか。

「でも私は
お前に興味がある。
また花を届けてやるからな。
んぢゃ。」

……ってお見舞いに
来たのこいつだったのか。
< 48 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop