今日から僕はパンツマン
今日から
「ハァ~」

お母さんのため息が聞こえた。

平良家には小学校1年生のゆうまくんと
3歳半のしゅうまくんがいた。

お母さんのため息の原因は、
しゅうまくんのトイレのことだった。

周りの子供はどんどんパンツになっていく。

でもしゅうまくんはオムツのまま。

周りからは「あせることないわよ」「自然にとれるわよ」とかいわれながらも3歳半にもなるとさすがにあせる気持ちは隠せなかった。

保育園の先生も、トイレに座ると出ないんですと嘆いていた。

家でも同じ状態で、くねくね出そうなしぐさをするのに、トイレに座らせると、とまって10分ほど座らせてもでない。あげくのはてには「ちんちん痛い!」と叫びだすがオシッコは出ない。

膀胱炎になるかも知れないと思うとオムツをはかせてしまう。

そんな繰り返しだった。

もしかするとトイレが高くて怖いのかも?

おまるにしてみよう!

「しゅうまおしっこはここでするのよ」

おまるの上に座らせて、説明する。うなずくしゅうまくん。

でも全くする気配がない。

オムツでウンチとおしっこをするものだと思っているそうに違いない。

そう思うほどでした。

「ちゃ~ちゃんおしっこでた」

オシッコとウンチはオムツでしたら言えるのにどうしてトイレでできないんだろう。

もう言葉の意味はだいたい理解できている。

あとは、オシッコのやり方がわかれば、絶対できるのに・・・という確信はあった。





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